MNEMOにおける情報分類とその特性
MNEMO化された情報は以下の3つに分類される。
| 分類 | 主な内容 | 感情の影響 | 解釈の主観性 | 解析の難易度 |
|---|---|---|---|---|
| 記録ページ | 客観的事実の記録 | 低い | 低い | 低い |
| 記憶ページ | 主観的な感情や解釈 | 高い | 高い | 中程度 |
| 未知ページ | 解析不能な情報 | 不明 | 不明 | 高い |
MNEMOページ分類概要
記録ページ(Record)
・客観的事実の記録
・感情の影響は少ない
・公的証拠資料に近い
記憶ページ(Memory)
・主観的な感情や解釈
・記憶の歪みや改変あり
・感情強度に依存
未知ページ(Unknown)
・解析不能な情報
・象徴的・非言語的表現
・夢や深層心理の断片
1. 【記録ページ|Record】
概要:
客観的に発生した出来事や事実情報を主とするページ群。
取得元は主に外的刺激に対する脳活動の再現であり、
出来事そのものを視覚・言語的にページ情報として再構成している。
特徴:
第三者的視点に近い構造
感情成分は比較的希薄だが、完全には排除されない
公的証拠資料に近い精度を持つが、解釈の混入リスクあり
補足:
後述の記憶ページと隣接しており、感情の余波が記録に染み出すことがある。
そのため検心官は微かな痕跡を見落とさぬよう留意が必要。
2. 【記憶ページ|Memory】
概要:
出来事に対する対象者本人の感情・信念・主観的解釈が色濃く反映された領域。
記録とは異なり、「何が起きたか」よりも「どう感じたか」が前面に現れる。
特徴:
感情強度や心理傾向に依存する構成
論理構造が崩れていることもある(記憶の歪み)
高い主観性により、虚偽・抑圧・改変された内容が混在しうる
補足:
再体験プロセス中に形成されることが多く、検心官自身への情動的干渉(MI汚染)リスクがある。
扱いには訓練と精神耐性が求められる。
3. 【未知ページ|Unknown】
概要:
記録でも記憶でもなく、現代のMNEMOSYS技術での分類が困難な情報群。
思考断片、夢のような非現実的構造、または象徴化された心理構造などが含まれる。
特徴:
言語化や時系列化が不可能な表現を含む
アノマリー(異常構造)とされるページも存在
他者の記憶との交差・混濁、未発語の欲求などが表現される場合あり
補足:
“人間の心の余白”と称されることもある。
未解析領域であるがゆえに、情報資産としての扱いは未定義であり、倫理審査局の指針に従って処理される。