ロゴ

検心官制度の概要と任務体系

*********

認証済みアカウント

ログアウト

検心官制度の概要と任務体系

対象:CIRO-MID 検心課・認識技術運用課・倫理審査室関係者
発行部局:検心課

検心官(Mind Inspector)とは

検心官は、国家戦略技術「MNEMOSYS(ニーモシス)」によって抽出・再構成された記憶構造体“ニーモ(MNEMO)”にアクセスし、その中にある記憶・感情・解釈を解析する精神情報の専門職である。
CIRO精神情報管理局(MID)所属、国家資格「精神情報操作士一級」保持者のみが任命される。

検心官は以下のような任務に従事する:

・犯罪・事故に関わる精神的痕跡の解析
・PTSDや記憶障害患者の記憶再構成支援
・国家機密に該当する精神情報の封印・抹消判断
・未解決事件における記憶交差・虚偽記憶の判定

検心官の階級制度(等級制度)

等級 通称 権限・任務内容概要
第七等級 初任官 表層記憶(レベル1〜3)の探索に限定。訓練期間修了直後。
第六等級 補任官 単独任務が可能。被害者や教育対象のニーモ分析を担当。
第五等級 正任官 医療・公安案件を担当。深層記憶(レベル6以上)へのアクセス許可。
第四等級 上官 任務報告の承認権限。交差型ニーモの一部にも対応。
第三等級 特官 国家機密・改ざん検知・記憶封印の判断を担当。
第二等級 首官 チーム指揮・複数ニーモの同時解析。
第一等級 特級官 MID長官直属。記録に残らぬ特命任務担当(存在自体が国家機密)。

※第五等級以上は、倫理審査室による定期モニタリング対象。
【参考:MID-TC-0412】

調査対象に対する情報制限

調査開始前に開示される情報は以下に限定される:

年齢層、性別、状態(生存/死亡)
対象区分(容疑者/被害者など)
ミッション目的(キーワード調査、記憶特定 など)

氏名や事件背景などは開示されず、検心官の主観による推測を排除するため「推定排除原則(情報制御規則第6条)」が適用される。

使用技術とアクセス制限

検心官が使用する主装置はMZU-9型 精神情報抽出ユニット(Mnemonic Zero Unit)。

MZU-9L:生存者用(リアルタイム記憶抽出)
MZU-9D:死亡者用(神経構造復元)

抽出されたニーモは階層1〜10に分かれ、アクセスには等級制限がある(階層6以上は第五等級以上のみ)。

法制度・倫理方針

記憶は本人の財産権的価値を有する情報資産
日本国法下では、記憶の改竄・削除は禁止されており、取得・閲覧・封印に限って合法
抽出中に感情共鳴によるMI汚染が発生する可能性があり、精神耐性検査と定期診断が必須

結語

検心官は、国家の記憶を読む「目」であり、心を扱う「刃」である。
ニーモという迷宮を前に、確かな視点と冷静な判断を求められる。
その行動はすべて、記憶の裏にある“真実”を見極めるためにある。

「記憶に残らぬ真実も、国家の柱である。」(CIRO-MID モットー)

上部へスクロール